せいせいかつ日記

大きな声では言えないような話をします。

性欲の謎 完結

起きたら先輩は既に目覚めていて、身支度もある程度終わらせてソファに座っていた。
先輩はその位置から私に
おはよう、シャワー浴びてきたら?
と言った。


昨日の夜は本番のことで頭がいっぱいで
長風呂も良くないだろうと慌ただしく入浴したのだが、
今朝はチェックアウトまで時間があるし、先輩ももう何もやる気がないという様子で煙草をふかしていたので
今度は心ゆくまでホテルのお風呂を堪能することにした。
戸を開けると先輩が浴槽にお湯を張ってくれていることに気づいた。
これに先輩も浸かったのか私のためだけなのか分からないが、こういうところは気の利く人なんだよなと思った。


髪を洗って、体もしっかり洗って、湯船に浸かる。
バスルーム内のテレビはこういうところに設置されている割には大きくて、
せっかくだからととりあえず電源を入れてみた。
朝のバラエティ番組を風呂の中で見る日が来るとは思っていなかった。
こうやって1人でホテルのお風呂に入るのは旅行以来でなんだか楽しかった。
この間先輩のことは1ミリも考えなかった。


髪を乾かして、風呂から上がると先輩は寝ていた。
チェックアウトにはまだ時間がある。
そもそも早起きすぎたのだ。
私もまだ眠いし、もう少し寝ようかとベッドに上がると先輩が起きてしまった。
ごめん、起きるわ、
と先輩が体を起こそうとするので
いえ、まだ時間はありますし、お疲れでしょうから寝てください、と押し返すと
ならお言葉に甘えて…と言いながらまた眠りについた。
私もそのすきに布団に入って少しだけ眠った。


そのあとしばらくしたところで先輩がごそごそ起き始めた。
私もそれに合わせて起きようとすると
待って、
と言って先輩が私をぎゅーっと抱きしめた。
なんだろう、なんだか名残惜しくなったのだろうか。
それか起きてからのサービスが足りないと思ったのだろうか。
何にしても、私がほしかったのはこういうのだなぁと実感した。
素直に嬉しかった。


それから起きるでもなくごろごろしながら話をしていたのだが(内容は全く覚えていない)、
私は先輩のが硬くなっていることに気がついた。
別に猥談をしていたわけでもないので、おそらく朝勃ちというやつなんだろう。
先輩、これなんとかしなくていいんですか?
と私が聞くと
なんとかしてくれるならそらしてほしいけど…
とゴニョゴニョ答えるので、
私は先輩のをすぐに取り出して咥えた。
昨日の今日で上達するわけがないのでやっぱり感動的な反応はなかったが、なんとか手や口を駆使してイカせることはできた。
飲み込んでも何も言わなかったので、それも慣れているのだろう。


チェックアウトの時間がきたのでホテルを出た。
先輩は初めからそのつもりだったから、とホテルの料金を全額出してくれた。
先輩の界隈ではそういうものらしい。


帰りも先輩の車で送り届けてもらうことになった。
春の高校野球のバスが道路を占領していて帰りのほうが時間がかかったが
先輩が仕事をやめて歌手になろうかなどと言うのに、
良いですね、というような適当な返事をしているうちに最初に待ち合わせしていたところに到着した。


やはりこの先輩とはドライブをしているときが一番楽しかった。

×

非ログインユーザーとして返信する