せいせいかつ日記

大きな声では言えないような話をします。

今日も釣り⑧

本当に調子の良いことだけ言って、この日もぎりぎりまで帰る雰囲気だったので半信半疑だったが
確かに着替えは持ってきていた。
次の日の仕事着と、寝るときの部屋着。
こんなに準備して逆に帰るというのはなんなのか。
先輩も恥ずかしくて保険をかけていたのか、もしくは本当に途中で面倒になったか。
体調が悪いのはうそぽかったけど。


今回は先輩が次の日仕事で私が休みという日だったので、
早々にご飯を食べて寝る支度をしような、と話していた。
にもかかわらず、わざわざお手製飯を作ってくれるもんだから食べ始めも遅くなって、結局寝るのは2時前だった。
ちなみに先輩の作るご飯はめちゃめちゃ美味しかった。
手際も良いし、とにかく美味い。
あと、都度片づけつつ食器を洗いつつ進めていくので、後片付けも気づけば終わっていた。
職場で先輩が台の上を片付けながら作業をするのを思い出した。
ほんとスパダリって感じだった。


そのあとつまみを食べてのんびりはしたが、わりかしテキパキ寝る準備をしたように思う。
前来た時ほど先輩は大騒ぎしてなかったし、寝るときも甘々の空気に胸焼けして寝られない!という感じでもなかった。
ただ私が背を向けて寝ようとすると、
そっち向いて寝るの?それでいいの?
と煽ってくるので、誘惑に負けて先輩に張り付いて眠ることにした。
体温と体勢で安眠できない問題は解決したわけではなく、やはり寝づらくはあったが、
お互い、なんとなく分かってきて、うまい具合に寝られる姿勢を見つけてやり過ごした。


この日は案外話もそこそこに眠る姿勢をとり、結局熟睡とは程遠い質の悪い眠りと目覚めを交互に繰り返していると気づけば明るくなっていた。
先輩が途中で覚醒して、もう全く眠れないのに目を閉じて寝ころんでいるという状態が始まり、それに気づいてまた私も覚醒した。
この日も先輩は私をあやすようにとんとんしたり撫でたりしてくれていたのだが、
絡めた脚の付け根をさすってくるのが妙に扇情的で、またしても私は変な気持ちになってきた。
朝ってなんかむらむらするよね~。


先輩は先輩でわざとなのか、前回私が、変な気分になるからやめろ、と言った撫で方を忠実に再現し始めた。
これを皮切りにおっぱじめようなんていう意図を全く感じとれなかったので、
先輩が結局どんな気持ちでこれをしていて、私が無感無反応を貫いたら未来がどう変わったのかは今は知る由もない。
なぜならやはり感じてしまったからである。
この不浄な体は、異性の指先を無視することなどできなかった。無念。
今回もまた脇腹背中責めが始まるのかと思いながら、前回同様「やめてください」なんて心にもないことを訴えたのだが、
そうこうしているうちに先輩の手が、私のゆるゆる寝間着ズボンをすーっとこじ開け、下腹に触れた。
頭が悪いと思われるだろうが、これにはさすがに驚いた。
いや遅かれ早かれそうなるだろと、冷静にこれを読めば思うだろうが
今までの積み重ねと先輩への解釈で、なんやかんや直接的なことはしないだろうと考えていたのである。
それがどうか、今先輩の手は下着をやんわりなぞっている。


先輩の手がそんなところに…!


なんかえっちな漫画でありそうなセリフをリアルに思い浮かべていた。
先輩の細い指が私のあんなとこに触れとる。やばい。


先輩は焦る私を見て面白がっていて、随分余裕に見えた。
全く性急さはなく、焦らしと呼べる程、明らかなゴールも見えず、ただ少しずつ侵入されていく感覚。
あわあわ言ってるうちに先輩の手は下着もすり抜け、直接皮膚に触れてしまった。


先輩に私の触らせちゃった…。


このときはまだやっちまった感はなく、ただ驚きと興奮だった。
先輩の指が確実にそこを捉えて、優しく、激しく、責め立ててくる。
私の様子を確認しながら、動きを少し変えたりして。


気持ちいい、と伝えると
気持ちいい?良かった。
と小さく笑うだけだった。


変に言葉をかけてくることもしない。
その余裕さだけが少し癪だった。


結局あっけなくいかされたのだが、先輩は責めの手を緩めなかった。
少しずつ言葉も増えて来て、
どうされるのが良い?
指増やしてみよっか、
こっちはどうかな?
なんて囁かれるだけで体がより熱くなるのを感じた。
先輩が、私に触ってる…。


別にエロいことがしたかったわけじゃないし、こうされることを望んでいたわけでもないが
いざこうなってみると、先輩も男性だったのだな、と改めて実感した。
結局欲情するじゃないか、ということではない。
正直このときまだ、先輩が私に欲情しているかはよく分からなかった。
ただ一方的に責められているだけだし、大きな奉仕精神の可能性も全然ある。
ただこういうところをこうして、こうすればこうなる、と分かってそうやってくることで先輩の経験的なものを感じて、
先輩も1人の男性だったのだ、と強烈に体感させられたのである。


結局中も外もとろとろにされて、汗だくになるまで責めの手は続いた。
最近こうなっても相手は臨戦態勢ですらない、もしくは何も私には求めない、という人にあたりやすかったので自分の中で禁句になりつつあったのだが、思わず
私ばっかり嫌です、私にもさせてください
と伝えてみた。しかし
気にしなくていいよ、
と言われ触らせてもらえなかった。


そのあともしばらく私だけずぶずぶにされていたのだが
無理に触ってもしなんともなってなかったら…と思うと怖くて責めに回ることができずにいた。
息も絶え絶えにどかっと倒れこみ、先輩も疲れただろうし、このへんで終わりかな…
と思っていると先輩が私にのしかかってきた。
脚の間に割って入ってきて、体を押し付けられた。


硬い。


硬いものがあった。
自分の心臓が早くなるのを感じた。


すごい、かたいの当たってるんですけど、
と伝えると
そう、その気になってるってこと。どうする?
と言われた。
どうする????どうしよ???????


いやさすがに…と社交辞令を言う間もなく、
先輩はそのまま腰をゆるゆる動かし始めた。
待ってこれやばい…!


そこからは先輩はやりたい放題で、
どうする?といちいち疑問を投げかけてきながら、
私の片脚を持ち上げてこすりつけてきたり、
そっと体制を変え、後ろから私の腕を引いて揺さぶってきたり
うつぶせに寝かせて押し付けてきたりした。


疑似セックスやめてほんとに。
先輩てこんなにえろかったんやと軽く感動したほどだった。


どうする?
なんて言いながら拒否権はなかった。
さすがに、最後まではやばいかも、と極めて微力な抵抗をしてみたものの
何を言ってるんや今更、と笑われてしまった。
いや、確かにそう。今更すぎ。
ここまでしてもらって、しておいて、入れるのはだめなんてことあるわけない。
でもさ、そこまでしたらもう本当に取り返しがつかない…
ほんのわずかに残った理性と対話していたのだが、
先輩が私の両腕を頭の上で固定し、そのまま腰をゆっくり振り始めたところで
そのバランス感覚の良さに興奮して、もういろいろどうでもよくなってしまった。
無理だ、我慢できない。


もう我慢できないです。
そう訴えかけると、
分かった、でも俺何ももってきてないから、買いに行かないとな
と先輩は優しい声で言った。

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