せいせいかつ日記

大きな声では言えないような話をします。

性欲の謎④

いよいよ口に含もうかというときに先輩が
フェラ上手そうだね、
と言った。
彼氏にはべた褒めしてもらってるがこればっかりは分からない。
その人のツボを見つけるまでは微妙だったりもするし。
とりあえず
いやいや、私下手くそだと思います〜
と言いながら先輩のを咥えた。


先輩の反応は薄かった。
硬いままだし、少し息遣いも荒い気がするけど…
あまりの反応の無さに
これ気持ちいいですか…?
と聞いてみた。
すると、
うん、気持ちいいよ
と返ってきた。
気持ちよくないことはないんだろうけどなんとも噛み合ってないのはしてる側にもわかるので、もっと精進しないといけないなぁと思った。
しばらくそんな状態が続いたが、先輩の制止により挿入準備に入った。


淡白というかなんというのか。
理性すべてを取っ払って一糸纏わぬ姿で互いを貪り合う、なんてこととは全く程遠い作業セックス。
やることはやってるし、壊滅的に下手くそとかそんなこともないんだけれど、
どこにも気持ちを揺さぶられる瞬間がない。
感動がまるでない。
よって興奮も極めて少ない。
それは先輩も同じだということはセックス中なので手に取るように分かった。
相手もしっくり来ていないし、私にものすごく欲情しているということもないのだろう。
萎えずにここまで持ち堪えてくれているだけ称賛すべきことな気がした。
脳裏に素敵なAV女優でも浮かべていらっしゃるのだろうか。


この空気のまま挑んで良い結果が得られないのは薄々感じていたので
先輩えっち上手ですね、
とかいう当たり障りのないコメントをとりあえずしてみた。
先輩の「ほんとに?笑」には喜びより、こんなセックスで?というニュアンスが含まれているような気がした。
まぁ、前戯は褒められたことあるよ、
前戯はね、
と続けた。
嫌な予感しかしなかった。


入ってきてまず思ったのは、考えていたよりリーチが短いなということ。
先輩が全部入ったと言ったときになんとなく物足りなさを感じた。
今思えばサイズだけではなくて、先輩も興奮が冷めてきていて硬度が落ちていただけなのかもしれない。


先輩がゆるゆる動く。
人生何度目かのセックスだからか、私にはわかる。
先輩もなんか違うなーと感じていることが。
いまいちフィットしてないのかなんなのか。
しかもすぐ抜ける。
完全に右剃りのせいだ。
よくあることだと言っていた。
一応気持ちよくなれるように努力してみた。


しかし何より集中できないのが、先輩がすぐ腰を止めてしまうことだった。
久々のセックスでやり方が分からないらしい。
あとは単純に体力がなさすぎる。
正常位はほとんどこっちは寝てるだけなので、動いてくれている男性にはすごく感謝しないといけないんだけど、それにしても…。
ほんとに体力がないらしい。
すぐへばって私に抱きついてくる。
これじゃあ先輩もイケないでしょ。


先輩が
ごめんちょっと休ませて、騎乗位しよう、
と言ってきた。


言われたとおり先輩のを自分で持って挿入し、騎乗位の体勢になる。
私は基本的に脚をM字に開いて上下するか、体を密着させて腰だけ上げ下げするかそれくらいしかレパートリーがない。
奥にぐりぐりしてみたり前後に動いたりしてみたりもするが、どれがどういう風に男性に快感を与えているのかいまいち分かっていない。


先輩はまたしても私に高めの期待値を設定していたようだった。
これもまた反応がめっちゃ薄い。
頑張って動いてるのにほんとに何も言わない。
もっとこうしてとかそういうことも言わない。
先輩をボロカスに言っといてなんだが私も体力はないし、そんなに長いことこれは続けられない。
しかも何も言ってくれないから興奮もクソもないし疲れる一方だった。
それまでどうやって気持ちよくしてくれるのかみたいな目で私が騎乗位を始めるのを見ていた先輩は、いつしか口元を緩めて私をじっと見つめていた。


いやなんか言って〜ほんとに。

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