せいせいかつ日記

大きな声では言えないような話をします。

詐欺④

初めてじゃないならなんで私としようと思ってくれたの?
そう聞いたら


俺としたいと思ってくれてるならしたいと思う
と言われた。


なるほどなぁ、それもそうかもな。
お前のこと抱きたいってずっと思ってる!って言われ続けたら私もまあいっかってなるかもな。
普通に納得して何も言えなかった。


年齢的に童貞だときついとか、したい気持ちが最近強くなってきてるとかそういう説明を真に受けていたけど、実際はそうじゃないんだ。


彼がセフレと上手くいってるのかは知らない。
満足のいく頻度でないのかもしれないし、そもそも連絡が途絶えてしまったのかも。
私を新しいセフレにしようという様子ではなかったけど、性欲の解消には良かったのかもしれない。
もしくは性欲の解消でもなんでもなくて、あまりにもしつこいからついに折れて時間を作ってくれただけなのかも。


何にしても酷いことをされている気持ちは拭えなかった。


私が勝手に舞い上がってただけ、
嫉妬する権利なんかほんとは私にはない。
傷つく筋合いなんてない。


だけどこんなに傷つけられる必要はあったのか?
抱いてもらえるだけありがたいだろってこと?


何度も泣きそうになるのを我慢した。
嘘つき、酷い酷いって喚いても
ごめんって笑うだけだった。


彼にも脱いでほしいともう一回お願いしたら渋々脱いでくれた。


彼氏のと全然違う体。
腹筋も割れてないし、見ていて興奮するタイプの体つきではないけど、
彼と素肌で触れ合っていることにこの上なく高揚した。


自分が脱いだところで彼はようやくベッドに向かった。
酔いが回ってるのは本当らしく、よろよろ立ち上がり、おぼつかない足取りでひとりでにベッドに倒れ込んだ。
私はそれを追いかけて、うつ伏せの彼に覆いかぶさった。


それでいいのか?と彼は私をすぐにどかして体勢を変え、
仰向けに転がされた私を組み敷いた。


彼の視線が刺さる。


彼はまた私の中に指を入れた。
激しくピストンすることはなく、中で指を蠢かせてる。
あるいは指を浅いところまで引き抜いて焦らし、好きなタイミングで奥まで一息に突き刺す。


こんな意地悪な攻め方がよくできるなと思いながら、私は肩で息をしていた。
セフレは奥が好きなんだろうか。


大概はすごく気持ちが良かったけど、ときどきすごく痛かった。
爪を突き立てられている気がした。
おそらく膣の奥の奥まで指を押し込んで、内壁を押しているのだろう。
痛い痛いというとさすがに指を抜いて謝ってくれた。
痛がらせる趣味はないらしい。


私の反応はセフレより良いらしく、そこだけは満足してもらえてるような気がした。
それしか褒めるところがなかったから何度か指摘されただけかもしれないけど。


可愛いとかエロいとか、最中に全く言ってくれなかった。
タイツを脱いで下着だけになったときに
ブラとセットか。今日のこと意識してきた?笑
って意地悪に見下された。


まあそうなんだけど。
そのとおりなんだけど。
ここはMなら興奮するところなのか?


私は意地悪言われたり強引にされたりするのは嫌いじゃないけど、
そればっかりだとすごくきつくなってくるようだ。
ここまで攻め抜かれたことがないので、私の性癖の詳細なんて考えたことなかった。


少しで良いから言葉がほしい。
思ってること教えてよ、気持ちいいとか、そういうこと…
何回かお願いしたけど聞き入れてもらえなかった。


私の弱いところはどんどん見つけられてしまう。
どう攻められたいか少しずつ知られてしまう。
聞かれたら答えてしまうし、何より体がすごく正直に応えてるから。


だけど彼のことは全然分からない。


触らせてももらえないし、したいことをさせてもらえない。


こんな一方的なセックスあるか?


しかも気持ちは置いてけぼりで、体だけが彼に慣らされていく。
開拓されてしまう。


俺の弱いところはまだ知られてないね。
ってわざとらしく言うから攻めたほうがいいのかと思ったけど、やっぱり阻止された。
なんなんだろう、ほんとはものすごくMなのか?
わっかんねぇ。


ある意味私はマグロ状態で、彼に阻止されない程度に彼の体にぺたぺた触れたり、髪をなでたりするので限界だった。


彼に優しくされたい。
今だけでいいから、夢中になってほしい。
夢中になっているふりをしてほしい。


気づいたらだんだん濡れなくなってしまっていたみたいで、彼はあららという顔をしていた。
そこでそれまでずっとしてくれなかったキスを自分から急にしてくれて、
驚いてめちゃめちゃに濡らしてしまった。
分かりやすいな、と笑われた。
そのことにすら興奮した。


それから彼は良いタイミングで急にキスをするようになり、そのたびに私は濡らしてしまう。


完全に彼の意のままだった。



わけもわからずに快楽に負けていた。

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